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一度でいいからドラゴンに騎乗してみたい!〜「ヒックとドラゴン」を観る [映画鑑賞]

ドリームワークスのファンタジー・アニメ「ヒックとドラゴン」を観てきました。
原作はクレシッダ・コーンウェルによる児童向け小説「ヒックとドラゴン」。原作の設定を踏襲しつつも、映画ならではのオリジナル設定を随所に盛り込んだ作品となっているようです。ファンタジー世界が大好きなオイラ、なかでもドラゴンは特に好き!という訳で、果たして“ドラゴン好き!”なオイラが満足出来るような作品となっているか!?、興味津々!。
 
   『ヒックとドラゴン』(原題:How to train your dragon)
      ドリームワークス・アニメーション提供
      2010年/アメリカ映画/カラー/98分
 
   監督:クリス・サンダース&ディーン・デュボア
   音楽:ジョン・パウエル
 声の出演:ヒッカップ  ....ジェイ・バルチェル
      アスティ   ....アメリカ・フェレーラ
      ストイック  ....ジェラルド・バトラー
      ゲップ    ....グレイグ・ファーガソン
      スノット   ....ジョナ・ヒル
      フィッシュ  ....クリストファー・ミンツ=ブラッセ
      タフ     ....T・J・ミラー
      ラフ     ....クリスティン・ウィグ
 
【あらすじ】
バイキングたちが暮らすバーグ島。この地では古よりドラゴンとの戦いが繰り広げられていた。バイキングの長(カシラ)であるストイックのひとり息子ヒックは、いつの日か父親のような一人前のバイキングになりたいと夢見ているが、実際にはドジを踏んでばかり。同年代の友達からはからかわれる日々のヒックだったが、父の親友で鍛冶屋のゲップはそんなヒックを優しい眼差しで見守っていた。
そんなある日のこと、いつものように村を襲撃してきたドラゴンたち。ゲップに留守番を命じられたにもかかわらず、ヒックは手作りの投射機でドラゴン退治へと出掛け、またしてもトラブルを起こして父親であるストイックに怒られてしまった。
しかし、ヒックにはドラゴンを仕留めた手応えがあった。そのドラゴンを探しに森へと入った先で、まだ誰も見た事がないという伝説のドラゴン“ナイト・フューリー”を発見する。「遂に一人前のバイキングになれる!」と、ナイト・フューリーに対して最後のとどめを刺そうとするのだが....
 
 
【ドラゴン万歳!】 
映画全体としては、概ね満足のいく内容でした。テレビコマーシャルで流れていた誇大広告ような「満足度9?パーセント!」と言う感じではなかったけれど、それでもドラゴン好きとしては、それなりに楽しめました。
まず、ナイト・フューリーという種のドラゴンであるトゥース。以前の記事にも描きましたが、このトゥースのデザインが本当に素晴らしかった。犬や猫を思わせるような雰囲気に、蛇やトカゲといったは虫類のテイストを上手くミックスさせたデザインが秀逸。監督のクリス・サンダースは黒ヒョウをイメージしてこのトゥースというキャラクターを作りあげたそうですが、確かにそんな雰囲気を持ったドラゴンでした。ところどころメタリックに黒光りする肌も美しく、飛翔するその姿は本当にかっこ良かったです。
一方、他にもかっこいいドラゴンが何体も出てきます。
全身を炎に包まれたモンスター・ナイトメア。2足歩行ですばやく動き回るデッドリー・デンジャー。固い甲羅のような皮膚が自慢のグロンクル。双頭のダブル・ジップ。犬くらいの大きさしかない小型のテリブル・テラー....などなど、個性的なドラゴンがたくさん出てきて、ドラゴン好きとしては見た目非常に楽しい作品でした。
また、日頃友達にバカにされていたヒックが、最終的にはその友達と協力してボスドラゴンに立ち向かう事になる展開は、まるでドラえもんみたいでなかなか感動的でした。
 
さて、映像的にはなかなか楽しめた「ヒックとドラゴン」ですが、物語的にはやや不満を感じるところもありました。その点をいくつか列挙してみたいと思います(さあ、また記事が長くなるぞ)。
 
【トゥースのドラゴンとしての描き方】
先述したようにビジュアル的には非常に満足のいく出来だったトゥース。それだけに「それはやってほしくなかった!」と強く感じた箇所がありました。それは物語前半部分に於けるヒックとの絡みのシーンで見られる擬人化場面です。ヒックの顔真似をして笑顔を作ろうとしてみたり、同じくヒックの真似をして絵を描こうとするシーンなど、トゥースに人間的な行動をとらせる場面がありましたが、アレはまったく不要な場面だと感じました。
動物が出てくる映画でよく見られる動物擬人化の演出。実に安っぽくてオイラは好きじゃありません。それはそこに人間的主観しか存在しないからです。この作品は“人間とドラゴン”という異種生物が互いの垣根を乗り越えて交流するのが主テーマであり、一方が一方にすり寄ることがテーマではありません。だからこの作品でドラゴンに人間的な行動をとらせる必要はまったくないし、ドラゴンという野生生物を純粋に描くべきだったと感じました。
 
【ヒックとトゥースの急すぎる交流】
ヒックとトゥースが交流する前半部分を見ていて感じたのは、トゥースがヒックに対して心を開くのが意外と早かったなという事でした。そりゃあ映画は98分間しかないので展開が早いのは仕方ないにしても、この交流場面にはあって然るべき部分が存在しません。
それが“看病”です。
ヒックの投射機で撃ち落とされたトゥース。結果トゥースは大事な尾びれの一部分を失い、そのおかげで飛び立つ事が出来なくなります。すり鉢状の場所(ザ・コーヴ)から抜け出せないでいるトゥースを見つけるヒックですが、普通だったらここでは....
 
 1、墜落して負傷し、衰弱しているトゥースを発見
  ↓
 2、トドメを刺そうとするが、出来ずに逆にケガを治そうと試みるヒック
  ↓
 3、看病の過程で少しづつ打ち解けていくヒックとトゥース(この間にヒックはドラゴン   の知られざる生態を学ぶことになる)
  ↓ 
 4、ケガも治り、いざ別れの時。だが、トゥースは飛び立てない。原因は失った尾びれに   あると気付くヒック
  ↓ 
 5、ヒックは持ち前の発明力で人工尾びれを開発し、トゥースに装着
  ↓
 6、だが、尾びれは操作する必要があり、結果的にヒックはトゥースへと騎乗せざるをえ   なくなる
 
 
....というのが、オイラの考えるオーソドックスな物語の流れだと思うのですが、今作では2、3部分が存在しません。いきなりヒックがトゥースの尾びれに気付いて人工尾びれを開発することになり、その過程で互いの交流が進んでいくという形になるのだけれど、それがどうにも不自然に思えて仕方がなかった。トゥースの尾びれが失われたのはヒックのせいなのに、それに関してヒックは悪びれる様子もないし、片やトゥースの方もこれまで散々対立してきた人間に攻撃されたにも関わらず、その人間に対して心を開くのがあまりにも早すぎます。作品内では手をかざすヒックに対して従順な対応を見せるトゥースの姿が描かれており、まるで何かヒックが特別な能力でも持っているかのような印象を与える描写がありますが、そんな描写はまったく必要がないし、それは卑怯な演出だと思う。むしろ、ケガをしたトゥースを献身的に介護するヒックの姿に対してトゥースが心を開くといった流れの方が自然だし、説得力があったように思う。
 
【これがラス・ボス!?】
ドラゴンたちがバイキングの集落を襲うのには実は理由があって、それはドラゴンたちの頂点に君臨する巨大なボスドラゴンに食料を運ぶためであり、物語のクライマックスではこの巨大ドラゴンとの戦いがメインとなりますが、このボスドラゴンのデザインが個人的には今イチで少々がっかりしました。
確かにその巨大な姿は迫力がありましたが、ドラゴン的にかっこ良かったか?と言えばさにあらず。その容姿はなんかゴジラみたいで、オイラが期待していたような姿ではありませんでした。目がたくさんあったり、手足4本以外にも触手みたいなのがあったりと奇をてらったデザインが個人的には好きになれず全然グッとこなかった。もっとオーソドックスなスタイルのドラゴンでも全然構わなかったし、大きさもあの半分で良かったと思う。「紅の豚」に於けるポルコVSカーチスのような激しい空中戦が見たかった!。
 
【ヒックの残念なひと言】
エンディングで流れるヒックのナレーションに、最後の最後でがっかりしてしまいました。映画はそれまで対立していたドラゴンたちと和解して、それぞれが互いに共存して暮らす平和な場面で終わりを迎えるのですが、そこにヒックの「普通ペットと言えば犬とかだけど、ここバーグ島のペットはドラゴンなんだ」というナレーションが流れます。この“ペット”という表現にオイラはかなりがっかりとしてしまいました。互いの価値観を認めあうのが本作のテーマであるはずなのに、ペットという表現がすべてをぶち壊しています。ペットという言葉には人間側が優位に立っているかのような印象を多大に与え、ドラゴンという生物に対する敬意が感じられず、その点が大いに不快でした。英語オリジナル音声が何と言っているのかは定かではありませんが、物語の締めとなる言葉には、もう少し細心の注意を払って考えて欲しかったです。
 
 
【まとめ】
という訳で、物語的にはやや不満な点もありましたが、ビジュアル的にはなかなか楽しめた「ヒックとドラゴン」。トゥースを始めとする様々なドラゴンたちの姿は楽しかったし、バイキングの世界観や美しい背景なども見応えがありました。本作は3Dが売りのようですが、2Dでも充分楽しめると思います。
是非、皆様も劇場で観て下さいませ。個人的には続編を強く希望したい♪(^皿^)。
 
 
※さて、実は今作の主人公ヒックというキャラクターを見ていてちょっと感じることがあったのですが、更に記事が長くなりそうだったので別記事を立てることにしました。加えてCGアニメに対してちょっと感じていることなどを次記事では述べたいと思います。更にお約束の吹き替え版に関する感想についても別記事を立てる予定です。なんとか今月中にはアップしたいとは思っていますが、果たして出来るかな!?。

How to Train Your Dragon (Score)

How to Train Your Dragon (Score)

  • アーティスト: John Powell
  • 出版社/メーカー: Varese Sarabande
  • 発売日: 2010/03/23
  • メディア: CD

ジョン・パウエルは今回もいい仕事をしてたな、うん。
これはオイラのパウエル・コレクション入り決定!(^皿^)
 
 
オイラのお気に入りは、双頭のドラゴン/ダブル・ジップ(Hideous Zippleback)
細長い首に乗ったピンポン玉のような頭部が、可愛らしい。
その名が示す通り、二股に別れた首としっぽをチャックを締めるようにひとつにすることが出来る。他のドラゴンのように炎を吐くことは出来ないが、代わりに片方がガスを吐き、片方が火花を作ってガスを爆発させるという特赦な攻撃が出来る。
  ダブル・ジップ.jpg
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ask

よっしーさん、コメント&nice!ありがとうございました。
私も実は「ここが変だよ、ご都合だよ」と思ったところがたくさんあったんですが、まぁ、「無粋」なことは書くまいと、自分の記事では自粛したんですが、よっしーさんが列記してるのに勇気づけられて、ここでいくつか。
1.父親はどうやってドラゴンの巣の場所を知ったのか?
2.他の仲間達が別のドラゴンを乗りこなすのが早過ぎる。
3.船が全部燃えちゃって、どうやって帰還したの?
4.ヒックが目覚めると義足になってて、外はもうドラゴン家畜化完成社会、ってどんだけ眠ってたんですか?
by ask (2010-08-24 21:49) 

堀越ヨッシー

askさん、こんにちは。
こちらこそ、nice!&コメントありがとうございます。
オイラも基本的に無粋なツッコミはしないようにはしているのですが、映画を愛するが故についついツッコミを入れてしまいます(^皿^)。
せっかくなのでaskさんの質問にオイラなりの回答を。
1、トゥースを羅針盤代わりにしたようです。捕獲されたとはいえ、なぜトゥースがそんな事をしたのか謎ですが...
2、ヒックの指導による賜物かと
3、みんな、ドラゴンに乗って帰ってきた
4、ドラゴンに乗って帰ってきたぐらいだから、家畜化なんて朝メシ前!...って事かな!?
 
ドラゴン好きとしては、それなりに楽しめた「ヒックとドラゴン」でした♪。
by 堀越ヨッシー (2010-08-26 07:22) 

ask

おおっ!回答ありがとうございます。
でも…やっぱ無理がある。w
by ask (2010-08-27 01:19) 

ジジョ

そうそう。
わたしもトゥースが心を開いた理由がちょっと曖昧だな〜と
思いながら観てました。エサをくれるから?
今になって思えば、この時点で既にトゥースを
「エサをくれる人になつく」ペット的な描き方をしてたのかな?
ちなみに字幕版でも台詞も字幕も「ペット」となってましたよ〜☆
by ジジョ (2010-08-27 09:21) 

堀越ヨッシー

ジジョさん、こんにちは。
「リロ&スティッチ」では、スティッチがペットから家族へと昇格したのに、今作ではそれと真逆な終わり方で、それがとても同じ監督の作品だとは思えず残念でしたね。ビジュアルも音楽も素敵だっただけに、余計その点だけが悔やまれました。
フィギュア好きとしては、是非トゥースのフィギュアを出して欲しいです♪。
by 堀越ヨッシー (2010-08-28 20:54) 

batta

ドラゴンに乗れる機会は無理かもしれないけど…
(きぐるみドラゴンならいつかはできるかな…???)

私はダチョウに乗ってみたいです。恐竜の子孫だし。(^^)
by batta (2010-09-01 16:02) 

堀越ヨッシー

battaさん、こんにちは。
ドラゴン騎乗は無理だけど、コモドドラゴンになら乗れるかも!?(....そのまま食べられちゃいそうですが)。
 
映画「プリンス・オブ・ペルシャ」の中でダチョウ・レースの場面がありましたが、人間に乗られたダチョウさんは大変そうでしたよ(^皿^)。
by 堀越ヨッシー (2010-09-02 18:21) 

dorothy

やーっと観たのでヨッシーさんの記事もやーっと読ませていただきました。
うーむ、読まなきゃ良かった!思っていたことをほとんど言われてしまったw

ところで「ペット」に関してはネット上で言及されてるかたがいらっしゃったので、
もうご存知かも知れませんが、
バイキングたちは最初ドラゴンのことを「害虫」と呼んでいて、
害虫は英語でペスト(pest)で、それにかけてのペット(pet)ということだそうです。
こういうニュアンスは日本語にすると伝わりにくいし、難しいところですよね。
どうせならそのまま「ペット」にしないで仲間とか相棒とか友だちとかにしちゃっても良かった気がしました。
トゥースレスをトゥースに変えちゃうのより罪は全然軽いと思う!
by dorothy (2010-09-20 16:22) 

堀越ヨッシー

dorothyさん、再びこんにちは。
なるほど!、ペットにはそういった言葉遊びの意味も込められていたのですね。このあたりの面白さは吹き替えではなかなか伝わりにくい部分でもあります。
どなただったかブログで「そのまんま“歯無し”でもいーじゃん」と仰ってましたが、やはり伝わり方とか韻(いん)を考慮すると直訳はなかなか難しい部分もありますね。英語だと比較的そういったストレートな表現が用いられたりしますが、日本だと差別がどうのこうのといった的外れの指摘がすぐ起きますしね。
 
こりゃますますdorothyさんのレビューが楽しみになってきました♪。気長に待ちたいと思います(^皿^)。
by 堀越ヨッシー (2010-09-22 10:31) 

アスリン

WWW
by アスリン (2015-08-25 10:52) 

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